
テクノロジーの発展によって、世界中の人々と簡単に繋がることができるようになった今、企業は様々なチャネルで消費者と会話することができる絶好の機会を得ました。これは新しい顧客層を開拓し、ロイヤリティを高め、最終的には売上を伸ばすことができる機会を意味しています。しかし、このような機会には新たなリスクも伴います。チャネルをまたいだ対応がうまく機能せず、その結果カスタマーエクスペリエンスを悪化させている企業が多々あるのが現状です。
カスタマーエクスペリエンスの管理は、必ずしも「量が増えれば質も上がる」という考えが通用する分野ではありません。あらゆるチャネルに手を出せばいいということではないのです。顧客は、1つのチャネルから別のチャネルにスムーズかつシームレスにやり取りを移行できることを期待しています。カスタマージャーニーのどの地点でも関係なく、いつでも同じように手間のかからない手軽なコミュニケーションを望んでいるのです。別の言い方をするならば、問い合わせの途中で異なる部署のスタッフが担当することになっても、顧客が最初から最後まで同じ人と話していたかのような錯覚に陥るくらい、社内での情報共有ができていることが求められているのです。この連携がうまくいかないと、カスタマーエクスペリエンスが危険にさらされることになります。顧客は簡単にあなたの会社と他社を比較することができます。たった一度のネガティブなエクスペリエンスでも、すぐに競合他社に乗り換えてしまうかもしれません。だからこそ、カスタマージャーニー全体において、常に高品質な対応をすることが重要なのです。
顧客が企業の対応についてどう思っているのか、上記を裏付ける統計をいくつかご紹介します。

このような厳しい環境の中で、どうすれば競合他社に勝つことができるのでしょうか?それは、現状を評価すること、つまり、カスタマーサービスを監査することから始まります。まず、あなたの会社が持っているチャネルを調べ、以下の質問に答えてみましょう。
- 現在カスタマーサポートを提供しているチャネルはどれですか?また、各チャネルへの需要はどの程度ですか?
- サポートに使用していないチャネルで、顧客と関わることはありますか?
- 顧客の許可およびデータ保護法にもとづいて、これらのチャネルを使用する許可は得ていますか?
次のステップでは、カスタマーサービスのパフォーマンスを評価します。人材、プロセスおよび方針、システムの3つの主要な分野に焦点を当てていきます。
| 人材
あなたのチームは、カスタマーエクスペリエンスを構成する重要な要素です。適切なメンバーを適切なポストに配置することで、カスタマージャーニーの成果に大きな違いをもたらすことができます。ここでは、メンバーを採用(または育成)する際に気をつけるべきことをご紹介します。
- サービス精神がある人を採用しましょう。この心構えを持つ人なら、正しいトレーニングを受けさせることで必要なスキルを身に付けさせることができますが、その心構えがないとトレーニングでスキルを養うことが難しいでしょう。
- 聞き上手であることは大きな武器になります。カスタマーサービス担当者は聞き上手でなければ務まりません。適切なタイミングで適切な質問をすることができ、顧客が持つ不満の根本的な問題を把握し、最適な解決策を見出すことができる人材を確保しましょう。
- コミュニケーション能力が高いことも重要な武器の1つです。話術はカスタマーサービスにとって必要不可欠です。顧客が問題を抱えて、怒り、イライラしながら電話をかけてくることはよくあることです。熟練したコミュニケーション能力があれば、状況を好転させ、やり取りを前向きに進めていくことができます。解決策を提供するまではいかなくても、顧客の気分を良くして通話を終了することができるかもしれません。
- 案内が上手く、顧客に安心感を持たせることができる人材を確保しましょう。カスタマーサービス担当者となる人は、問題はちゃんと解決できると顧客を安心させることができ、有能で自信を持って対応できる人だと顧客に思ってもらえなければなりません。また、自ら率先して動くことのできるリーダーとしての資質も必要です。
| プロセスおよび方針
悪循環なプロセスではなく、好循環なプロセスを設計しましょう。「いつもこうだったから」「これまでずっとこうしてきたから」なんて考えていると、あっという間に時代や消費者の要求の変化に取り残されてしまいます。プロセスとは、一度決めたら変更しない、定まったものではなく、定期的に監査を受け、必要に応じて変化していくべきものです。進化を続ける現実に適応できるプロセスや方針だけが、時の試練に耐えることができるのです。そこで、試行錯誤を重ね、その効果が実証されているベストプラクティスをご紹介します。

| システム
監査が完了した後、企業が優れたオムニチャネル型サービスを提供できるようになるためにすべき最後のステップは、適切なシステムを選択、使用することです。適切なシステムは、いくつかの要因にもとづいて決定されるものです。Unwired Logicは、お客様のビジネスを理解した上で、その決断をお手伝いします。まずは、目標を定め、予算を設定することから始まります。システムを決定する際は、すべてのコストを考慮しなければなりません。弊社のコンサルタントが必要なコストや計算方法について、丁寧にご案内します。また、定めた目標をもとに「必要な機能」と「あったら便利な機能」のリストを作成します。そして、設定した予算と作成した機能のリストから、適切なシステムを絞り込んでいきます。導入したシステムを長く使っていただけるように、お客様の事業とともに成長、発展していける拡張性の高いシステムのご提案を常に心がけています。ここまで進んだら、最後に導入スケジュールを決めていただき、セキュリティやアップタイムを確保しつつ、カスタマイズした製品のデモをご覧いただきます。最適なシステムの選定から導入後のサポートまで、多くのシステム導入プロジェクトを担ってきたUnwired Logicにお任せください。
顧客は、企業の事業規模に関係なく、新しいレベルのカスタマーサービスを期待しています。いち早く最新のシステムを取り入れている大企業と比較されることもあるかもしれませんが、中小企業でも適切なシステムを使えば、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供してリピーターを増やすことができます。適切なシステムを導入することでどのような影響があるのか、わかりやすくご説明いたしますので、お気軽にご相談ください。