Unwired Logic株式会社

セルフストレージにオムニチャネル戦略が必要な理由

「オムニチャネル」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。最近のデジタル化によって流行りだした言葉で、マーケティングや営業、アフターセールスの新しい販売戦略のことで、オムニチャネル戦略はこれらの業務の進め方を大きく変化させています。それはセルフストレージ業界でも同じです。この記事では、競争社会においてあなたの事業をスピードアップさせるために知っておくべきオムニチャネル戦略のすべてをご紹介します。

オムニチャネル時代の幕開け

2000年代に入ってから、インターネットやSNSの流行拡大によってマーケティングと営業戦略は大きな変化を遂げました。多くの企業がこのような新しいチャネルに飛びつき、マルチチャネル戦略の時代となりましたが、その結果、顧客とのコミュニケーションがチャネル間で連携できず各チャネルが孤立化してしまいました。ウェブサイトやメール、電話、Facebookページなどを活用していても、相互に接続されないのです。そこで登場したのがオムニチャネルです。オムニチャネルなら、すべてのコミュニケーションを1ヶ所にまとめることができ、顧客がメールで問い合わせを開始してもメッセンジャーでフォローアップする、という理想的な流れが可能になります。企業が発信するすべてのコミュニケーションを1つの統一された戦略、トーン、目標に沿って行うことができるのです。複数チャネルを同時に活用することも可能です。例えば、店頭で自社製品を購入しようと列に並んでいる人が、その待ち時間に会社のFacebookページに「いいね!」したり、コメントを書いたりすることができるのです。

新しい意思決定の方法

では、セルフストレージ業界にとってオムニチャネルはなぜ重要になってくるのでしょうか?それは、2021年にセルフストレージを利用する顧客が期待していることこそがオムニチャネル化だからです。これは他の業界でも同じでしょう。顧客のほとんどは、購入の意思決定をする前に複数の情報源を参考にしています。街でセルフストレージを見て、Googleで会社を検索し、ウェブサイトを訪問し、電話で問い合わせをして、最終的にアプリで予約する、というのが典型的な例です。その後にブログぺージなどで利用開始の手順や荷造りのコツなどを確認するかもしれません。Googleが発表した調査報告によると、オフラインチャネルの影響を受けた後にオンライン検索をした人の40%が購入者になるそうです。つまり、オフラインとオンラインのチャネルを融合させることで、新規顧客獲得の可能性を高めることができるのです。あなたの会社の顧客は既に複数のチャネルを使って意思決定をしています。だからこそ、会社としてできるだけ多くのチャネルで顧客と関わるべきです。顧客には好んで使うチャネルがあります。そのチャネルで顧客と関わって彼らを惹きつけなければなりません。チャネルを選ぶのが会社であってはいけないのです。 

オムニチャネル化するには

昨今の顧客が会社に期待している物事の変化は、セルフストレージ事業者の業務をより複雑にしていることは否めません。最初は、何から手を付ければいいのか分からず圧倒されてしまうかもしれませんが、安心してください。オムニチャネルの存在を分析し、構築し、管理するための簡単な方法があるのです。チャネルがシームレスに機能しているかどうかを理解するには、まず顧客とのコミュニケーションポイントを詳細に把握することから始めます。そして、顧客の視点で自社ビジネスを見直してみましょう。それがインタラクションの追跡と分析の基準点となります。 

では、チャネル間をシームレスに連携する例をご紹介します。まずウェブサイトから始めます。デスクトップとモバイルそれぞれのユーザーに合わせてレイアウトが自動的に変化するレスポンシブデザインを採用したウェブサイトであれば、それ自体が既にオムニチャネルのタッチポイントになります。顧客は様々なデバイスを使って色々な行動を取るということを常に念頭に置いておきましょう。例えば、スマートフォンで情報を検索し、PCで予約をするかもしれません。デスクトップとモバイルで、すべてのコンテンツをまったく同じように表示する必要はありませんが、伝えたいメッセージは一貫しているべきです。顧客が検索と予約でチャネルを切り替えるときにどれだけ簡単に行動できるのかを確認してみましょう。あなたのウェブサイトは、ウェブページからSNSページや問い合わせフォームへ簡単に移動できるようになっていますか?

また、オムニチャネルの重要な構成要素でありながら、見過ごされがちなのが、スタッフです。あなたのスタッフは、顧客との過去のやり取りや会話履歴といった情報に簡単にアクセスできますか?こういった情報を活用して効率的な対応を取っているか、それとも同じ質問を何度も繰り返しているのか ― それによってスタッフの作業効率が上がり、結果として顧客満足も向上します。これこそがオムニチャネル戦略の最大のメリットです。

まとめ

オムニチャネルとは、見込み客や既存顧客に対して、すべてのチャネルで一貫したメッセージを伝える戦略のことです。メール、ウェブサイト、SNS、電話、対面など、すべてのコミュニケーションが一体となって、より個別化した細やかな対応が可能になるのです。