Unwired Logic株式会社

セルフストレージ業界のニューノーマル時代とは

新型コロナウイルスの世界的な流行によって到来したニューノーマル時代。この新たな時代がセルフストレージ業界にとってどのような意味を持つのか見ていきましょう。

2020年も終わろうとしていますが、いまだに新型コロナウイルスが終息したとは言えない状況です。 終息の見通しが立たない中、一般の人々や企業は、生活や業務のやり方を大幅に変えなければなりませんでした。そんなコロナ禍で状況は非常に不安定で常に変化していましたが、今多くの国が慎重かつ徐々に日常生活や業務を再開し始めています。私たちは、新しい生活様式「ニューノーマル」に向かって対応していかなければなりません。セルフストレージ業界も同じように変化しています。コロナ禍によって今後業界内でどのような変化が起こるのかを考えてみましょう。

これまでの経緯

前述のように、新型コロナウイルスはすでにセルフストレージ業界にプラスとマイナスの両面で激震をもたらしています。プラスの面は、主に収益面にあります。住んでいる家を引き払わなければならなくなったり、引っ越しの計画が狂ったりして、一時的な保管場所を必要とする人が増えたことにより、セルフストレージの需要が高まっているのです。この業界は、上昇傾向とまではいかないにしても、混乱の中で何とか生き残っているように見えました。しかし、逆にコロナ禍によって露呈した業界内の欠陥もありました。セルフストレージビジネスは比較的顧客との関係が深く、通常は直接会って話をする必要があります。しかし、ほとんどの地域で厳しいソーシャルディスタンスを取る措置が取られているため、対面でのやり取りができなくなってしまいました。さらに、セルフストレージの性質上、接触面が多くあり、特に今のような時代では多くの人が触れる面の衛生管理が重要になります。同様に、定期的に清掃しなかったり適切に換気しなかったりすると、狭い倉庫内は感染の温床となってしまいます。世界的な健康リスクを考えると、コロナ禍が終わった後でも、これらの課題を解決しておく必要があります。

効果的な対策の継続

では、ビジネス全体はどうなるのでしょう?先に述べたように、業界は現在の社会的規範に準拠するように方向転換しており、極端ではないにしても、これらの対策は今後も継続される可能性があります。まず、コロナ禍前に比べて、マスクの普及は確実に進んでいます。人々の健康への意識は高くなり、屋内の密集した場所や体調が良くないときだけでなく普段からマスクを着用していることが当たり前のようになりました。また、会社でも、体調が少しでも良くないと判断した社員は、無理に出勤せずに自宅で仕事をしたり、以前より病欠を申請したり承認されたりしやすくなるでしょう。

スマートなサービスの普及

先ほども触れましたが、コロナ禍で露呈したこの業界の欠陥は、セルフストレージという複数人数が利用する性質と設備を利用する際の接触面の多さです。様々な分野や業界で非接触型のサービスが普及しましたが、セルフストレージも例外ではありません。オンラインでの決済や搬出入サービス、非接触での搬入・搬出などが普及しはじめ、お客様と企業が気持ちよく安心して取引できるように配慮されるようになりました。このような方法は、対面でのやりとりを減らすだけでなく、機能的にも優れていることが実証されており、顧客とストレージ事業者の双方にとってより便利である場合が多いです。非接触型のサービスは非常に人気もあり、人件費を大幅に削減することもできるため、企業がこういったサービスを継続的に提供するのは理にかなっていると言えます。

新しいテクノロジー

セルフストレージ業界において最大の課題は、高接触面の危険性と換気をいかに排除するかということでしょう。必要に迫られているからこそイノベーションが生まれるのであり、実際、世界中の企業がこの最後にして最大の難関を乗り越えるために新たな技術の開発を既に始めています。新しい衛生技術も登場し、特にUV殺菌を組み込んだ最新のHVACシステムが注目を集めています。さらに、複数のUVランプで99%のウイルスを死滅させるというC-Astraロボットのような製品も登場しています。これらは病院で現在使用されていますが、小売スペースやセルフストレージ施設にも適しています。セルフストレージ事業者は、事業運営にクラウド技術も活用していますが、利便性の向上や対面でのやりとりを減らすためにも、今後も継続して活用していくべきでしょう。

新型コロナウイルスの世界的な流行は、誰もが予想していなかったほど長く続き、コロナ禍での生活が1年を迎えようとしている今、私たちはニューノーマルを受け入れ、それに向かってシフトしていかなければなりません。こういった経緯を踏まえてセルフストレージ業界にどのような影響を及ぼすかを考えると、安全性の向上、技術革新、カスタマーエクスペリエンスの変化がセルフストレージの将来にとって非常に大きな意味を持つことは間違いありません。