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トランクルーム業界に影響を与える3つの傾向

トランクルーム業界は、多くの業界と同様に社会の動向の影響を受けています。今回は、2018年度にブロガーのハンター・トンプソンが掲載した記事で述べている市場の傾向やトレンドについてご紹介します。

これから紹介する3つの傾向(アプリの利用が生活の一部となって浸透しているミレニアル世代の影響、システムの自動化の促進、高齢者の狭い住居への移行)は、トランクルーム業界に大きな影響を与えるでしょう。

1. ミレニアル世代の影響

トランクルーム市場でもっとも注目されているトピックのひとつは、宅配型ストレージへの進出です。これらのサービスは、顧客の商品を自宅で受け取り、安全な倉庫に荷物を保管し、リクエストに応じて送り返すというものです。

ミレニアル世代とは1980年代半ばから2003年の間に生まれた世代を指す言葉ですが、この世代の購買力が増えてくると、彼らの好みや思考が企業のマーケティングとビジネスの方向性を大きく左右します。ミレニアル世代は、多くのサービスが提供しているアプリへアクセスすることに慣れており、それはストレージについても例外ではありません。

従来のストレージの投資家や運営会社は、長い間顧客の自宅から近い都市の中心部でビジネスを行うことに重点を置いてきましたが、どんな近い場所でも玄関までサービスの窓口がやってくる宅配型のサービスの距離には敵わないでしょう。宅配型トランクルーム運営企業は、低価格でありながら顧客のニーズに合わせたサービスを広めることで、業界に革命を起こす可能性があります。

2. 自動化

もうひとつの鍵となる業界の傾向は、システムの自動化です。多くのストレージ企業は現場の労働力を減らしてコストカットすることを目的に、オペレーションのすべて、あるいは部分的に自動化しています。ただし、この戦略には欠点もあります。たとえば、大きなユニットや温度管理されたスペース、車で乗り入れられるトランクルーム、というような顧客にとってより価値が高いトランクルームを自動化されたシステムがどれだけ効果的に販売できるでしょうか。こういった点は、懸念されると言わざるを得ません。

そのほかに見られるシステムの自動化には、顧客へのサービス提供や、会社の事務処理などを行うさまざまなアプリケーションとの連携・統合があります。顧客と各業務部門がかんたんにやり取りできるようになれば、顧客満足度や企業への信頼を高めることができるでしょう。

完全にシステムを自動化することが、どれほど収益に直接的な影響を与えるかは、まだ確かではありません。しかし、近年テクノロジーは多くのビジネスのあり方を大きく変えてきています。投資家にとっては注目すべきポイントであるに違いありません。

3. 高齢者の住宅の狭い住居への移行

トランクルームの分析を行う際、高齢化に対する独特なデータを集めることができます。この人口構成の変動によって、今後十数年にわたって継続的かつ大幅な狭い住居への移行が見られる可能性があります。顧客がトランクルームを利用するにあたって、もっとも多く挙げられる理由に住まいのダウンサイズがあります。これは、トランクルーム事業者や投資家にとってはプラスの要素となるはずです。

興味深いことに、高齢者層とミレニアル世代は人口構造上交わることはありません。新しいアプリケーションの活用や操作方法に慣れるのには多少時間はかかるかもしれませんが、日本では高齢者も最新のテクノロジーを受け入れています。この両方の世代に対してどのようにサービスを提供するか、これはトランクルーム業界が今まさに直面している課題のひとつです。

以上、トランクルーム業界に大きな変化をもたらし、未来の形を作っていく可能性を持った3つの傾向について紹介させていただきました。

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