
幸せで満足している顧客は、ビジネスを成功させる上で重要かつ必要不可欠です。では、自分の顧客が満足しているかどうか知っていますか?そして、どうすれば改善できるのか知っていますか?最初のステップは、顧客満足度を測定することです。この記事では、顧客からのフィードバックを収集する実践的な方法と、それを実行可能なKPIに変換する方法をご紹介します。
カスタマーサービスのメトリクスを測定する方法
顧客とのやり取りは、そのすべてが情報収集の場であり、データが多ければ多いほど正確な結果を得ることができます。現代のテクノロジーは、ビジネスニーズや予算、個人の好みに応じて、シンプルなものから洗練されたものまで自由に選部ことができます。一番手っ取り早く手間がかからないのは、半年に一度の定期調査か、問い合わせが解決した後など特定の条件が満たされたときにトリガによって自動的に顧客満足度調査を送信する、というようなよく知られている方法です。一方で、ソーシャルリスニング(ソーシャルメディアによるデータ収集)を活用して、顧客がオンラインで自社ブランドやサービスについてどう思っているかを調べることもできます。
自社ページへの星評価や顧客からの詳細なコメントやレビューなど、ソーシャルメディアは顧客満足度を測定するための非常に優れた情報源です。ただし、注意していただきたいのは、不満を持っている顧客ほどレビューを残すことが多いという点です。また、顧客が直接会社に意見を述べる他の連絡手段とは違い、ソーシャルメディアは周りに公開されます。このような意見は重要な情報であり、あなたが顧客を大切にしていることを示す良い機会です。否定的なレビューに対しては、返信と謝罪、可能であれば担当者からの解決策も併せて提供できれば、多くの場合それほどダメージを受けることはないでしょう。
3つ目の貴重な、しかし見落とされがちな情報源は、出口調査です。顧客がサブスクリプションを停止したり、ソフトウェアをアンインストールしたりする理由は何かなど、隠れている重要な問題を浮き彫りにすることができるので、後々、多くの根本的な原因や悩みの種を解決したり、顧客の怒りを買うことを事前に防いだりすることができます。
どのカスタマーサポートのメトリクスを追跡すべきか?
一般的に追跡すべきメトリクスは次の3つです。
- 会社と顧客の関係
- エージェントのパフォーマンス/効率性
- チームのパフォーマンス/効率性
最も効率的に使用されるメトリクスは、顧客満足度スコア(CSAT)です。会社のも苦行に応じて、様々な角度からこのスコアを見ることができます。
・時間別のCSAT
・チャネル別のCSAT
・顧客ペルソナ別のCSAT
・製品/サービス別のCSAT
他にもたくさんありますが、似たようなKPIとしてカスタマーエフォートスコア(CES=顧客努力指標)があります。CESは通常、企業によってCSATの代わりに使用されています、CSATで可能な限り情報を収集した後にCESに移行する企業もあります。どちらを選択していても目標は同じ「顧客にとってやり取りを可能な限り楽なものにする」ことです。
また、顧客との関係のより良い分析のためにネットプロモータースコア(NPS)を検討してみてもいいかもしれません。NPSは、満足している顧客は最高の広告塔であるということを表しています。ブランドやサービスを決めるとき、ほとんどの消費者は友人や家族の意見に耳を傾けるということを忘れないでおきましょう。
カスタマーサービスメトリクスを改善する方法
情報に基づいてビジネスに関する意思決定ができることは、とても大切です。メトリクスをただ追跡するだけでなく、その中から重要な情報を読み取らなければなりません。
・サービス提供の質的側面と量的側面を常に測定しましょう。目標は、常に顧客関係の改善でなければなりません。
・客がサポートセンターに連絡するために必要な労力を測定しましょう。平均待ち時間や対応待ちチケットなど、チームとチケットの待機基準を設定します。セルフサービスのオプションを活用して、顧客自身で問題を解決できるようすることもお勧めします。これまでの問い合わせを追跡してナレッジベースを向上していきましょう。こういったセルフサービスは近年増加傾向にあり、問題解決のためにこのオプションを好む顧客が増えています。
・運用上の基準を設定し、顧客の全体的なエクスペリエンスについて調査しましょう。これによってチームの現実的なパフォーマンス目標を設定することができます。例えば、解決時間、応答時間、その他カスタマーサクセスにおいて重要な側面を、改善する必要があるかを特定することができるのです。
・すべてのチャネルが同等に機能していることを確認しましょう。顧客満足度調査では、俯瞰的な見方ができるかもしれませんが、チャネル別に見てみると障害になっているものが分かることもあります。各チャネルのパフォーマンスは大きく異なる場合があります。顧客ペルソナによってサポートエージェントに連絡する際の好みも違います。一貫した品質基準を提供することで、顧客が疎外感を感じてしまうのを避けることができます。また、何が有効で何がリソースの無駄遣いになっているのかを確認しましょう。つまり、量より質を重視することが大切なのです。
・良い数値を出しているメトリクスも疎かにしないようにしましょう。自動化やマクロなどは、簡単な問題を自動で解決していくため、その影に隠れた重要な問題を見えなくしてしまうことがあります。セルフサービスのサポートであれば、顧客は問題を迅速かつ効率的に解決することができ、ポジティブなフィードバックを得ることに繋がります。再発する問題を根本から解決することで、後々の問題を回避することができるのです。また、小さな問題を解決していくことで、顧客との関係に少しずつ影響を与えることもできます。大きな問題を解決しないままにしておくと、大きな弊害が起きる可能性があります。問題の大小にかかわらず、チームがどれだけ効果的に問題を解決しているかは、ちゃんと測定してみないと分からないものです。問い合わせのカテゴリ分けをするタグをつけておけば、エージェントの問題解決におけるパフォーマンスを知ることができるでしょう。
顧客と良い関係を築き、顧客の忠誠心に値するサービスを提供することは容易なことではありません。CSATのスコアが低くても、どこに問題があるのかを知ることが改善への大事な一歩になります。見て見ぬふりをしていては、遅かれ早かれビジネスの失敗に繋がります。
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ネットプロモーターおよびNPSは米国登録商標であり、ネットプロモータースコアおよびネットプロモーターシステムはBain & Company, Inc.、 Satmetrix Systems, Inc.、および Fred Reichheldのサービスマークです。