
日本のセルフストレージ店舗は、海外のようにスタッフが常駐しているのではなく、ほとんどが無人で運営されており、独自のビジネス環境が構築されています。契約や入居の手続きは、インターネットや郵送でできるのですが、鍵の受け渡しにはまだまだ課題があります。事業主と利用者の手間を減らし、より良い体験をするためのアドバイスをまとめました。
問い合わせ対応
無人店舗における問い合わせの中で最も多いのは、アクセスに関する問い合わせです。無人であるが故に独自の問題や課題が発生します。
- コールセンターの営業時間はあるのか?
- 営業時間外の連絡先はどこか?
- コールセンターはどのように役立つのか?
Zendeskのような優れたカスタマーサービスプラットフォームを利用すれば、これらの問題の多くは解決できるでしょう。
カテゴリーがもたらす効果
Zendeskでは、電話や問い合わせをカテゴリー別に分類することができます。これにより、顧客の問題のうち、アクセスや鍵に関するものがどの程度の割合を占めるのか特定することができ、それに対して適切な量のリソース(エージェントの時間と費用)を割り当てることができるようになります。エージェントの負荷が多く待ち時間が長くなることはもちろん改善すべき点ですが、反対に何も作業していない状態のエージェントが発生してしまうことも同様に問題です。
良いFAQの役割
問い合わせ内容を適切に分類することで、本当に役立つ「FAQ(よくある質問)」セクションを作成・改善することができます。FAQには、アクセス方法を含めた最も一般的な問題に対する回答を用意し、利用者自身で問い合わせや問題を解決できるようなサービスを提供できるようにしましょう。
FAQ例:
- 鍵の回収場所
- 鍵の仕組み(カードキーの場合)
- 荷物の積み降ろし場に別の鍵が必要かどうか
- 鍵を紛失した場合の連絡先
Zendeskには、サイト上に包括的で役立つFAQセクションを構築・管理するための機能が組み込まれています。
チャットボットによる24時間サポート
適切なカテゴリー分けと利用者からの問い合わせをデータベース化させることで、より効率的で効果的なチャットボットを育成することができるため、利用者自身で問題を解決し、問い合わせの件数を減らすのに最適なツールです。Zendeskでは、SNS連携機能を備えたソリューションを提供しているので、利用者とのあらゆるコミュニケーションチャネルに対応することができます。ベストプラクティス(成功事例)では、チャットサポートにチャットボットを組み込むことで、50%以上の問い合わせを自動的に解決できるとされています。チャット履歴は、ナレッジベースの品質とチャット時のユーザーエクスペリエンスの両方を向上させるためのもう一つのデータ源です。
鍵のトラブルを避けるために
カスタマーサポートの問題を解決した上で、次はこのような問題が発生するリスクを軽減するために何ができるかを考えてみましょう。アクセス制御の歴史は古く、何百ものソリューションが市場に出回っていますが、最近ではスマートフォンを使ったストレージへのアクセスがますます一般的になってきています。最近のスマートフォンはほとんどがNFC(近距離無線通信)に対応しており、カードキーとして機能します。また、指紋や顔認証を使ったアクセス制御実験を行っている企業もあります。もちろん、古典的なコンビネーションロックや南京錠も一般的なソリューションです。
そんな中で今回ご紹介したいのは、スマートロックに優れた性能を取り入れたスウェーデンのEntryfy社です。利用者がスマートフォンでQRコードをスキャンするとドアが開きます。このソリューションは、他の人にアクセス権を付与できるという柔軟性があります。例えば、共有で利用しているユニットにユーザーを追加したり、配送ドライバーに一時的なアクセス権を与えたりすることができるのです。新しい顧客が利用を開始した際には、システムが自動的にアクセスコードを生成し、それぞれのユーザーと共有することができます。
また、セルフストレージの管理者は、支払いを滞納している利用者のアクセスを簡単に遮断することができます。Entryfyは、多くの最新ソリューションと同様、クラウドベースでストレージ管理システムと統合することができます。事業主であれば、安定したインターネット環境さえあれば、いつでもどこでもすべての機能を利用することができます。
レガシーシステムにサヨナラを
多くのセルフストレージ事業者は、いまだに10年以上前のレガシーソフトウェアを使用しています。このこと自体が、多くの問題と顧客の不満の原因となっています。レガシーソフトウェアは動作が遅く、他のソリューションとの統合がほぼ不可能です。また、セキュリティのリスクが高かったりデータ侵害の影響を受けやかったりします。さらに、レガシーソフトウェアはカスタムコードをベースにしていることが多いため、管理やアップデートが難しいのです。私たちが紹介したソリューションの多くはオープンソースのプラットフォームをベースにしているため、現場の革新を促すことができるでしょう。古い管理システムにしがみつくことは、あなたのビジネスを無用に危険にさらすことになります。システムのデジタル化・近代化についてお悩みの方は、ぜひUnwired Logicにご相談ください。