
良識ある経営者であれば、会社を成長させ、収益性を高め、売上を増やしたいと考えるでしょう。そして、稼働率、広告費に対するリターン、投資収益率、価格設定など、多くの関連する重要な指標を日々モニタリングしているはずです。どのKPIに焦点を当てるかによって期待できる結果は変わりますし、その逆も然りです。費用効果を重視するのであれば、費用効果の高い結果を求めることがゴールになるでしょう。より多くのお客様と契約することが目的であれば、成功率を測るためのいくつかのKPIを指標にします。
リードおよびリードソース
すべてはリードから始まります。リードは顧客になる可能性があるので、リードの情報をしっかりと収集しておくことが重要です。この段階でマーケティングファネル分析を行い、最適化しておくことで良い結果につながるでしょう。問い合わせが多ければ多いほど、有益なお客様との契約が増えていきます。興味を持ってくれたお客様から連絡をもらう機会を増やすためには、できるだけ多くのチャネルを用意することが大切です。調査によると、潜在的な顧客の多くは、企業に連絡する前に、少なくとも2つのチャネル(例:ソーシャルメディアのページやGoogleの検索結果ページを訪問するなど)を介して企業をチェックしていることがわかっています。現代の顧客は、問い合わせメッセージを送る際に複数の選択肢があることを好みます。メール、電話、問い合わせフォームは必須といえるでしょう。今後さらに多くの企業が自社サイトページにチャット(チャットボットの有無は問わない)、ソーシャルネットワークやメッセージアプリ(LINEやWhatsAppなど)を問い合わせチャネルとして追加していくでしょう。企業に連絡するための労力が少ないほど、見込み顧客が問い合わせる可能性が高くなるでしょう。各チャネルのコンバージョン率をモニタリングすることで、どのチャネルに時間とコストを集中させるべきかを理解することができます。
ウェブ訪問者数
リード数を増やすには、ウェブサイトにフォーカスすることが良いといえるでしょう。まず必要となるのが自社のウェブサイトです。最新のウェブデザインツールはユーザーフレンドリーなので、サイト作成に関して詳しくない人でも簡単に魅力的なウェブサイトを持つことができます。デジタル化が進んだ現在において、ウェブサイトを持っていないなんて言い訳することはできません。ウェブサイトはあなたの「オンライン上の名刺」といっても過言ではありません。自社のセルフストレージやサービスなど、あなたの会社のすべてをアピールできる場なのです。また、潜在顧客を有益顧客に変える手段として有効なのが実際に店舗を訪問してもらうことです。多くのセルフストレージ事業者は、ウェブサイト上でバーチャルツアーやビデオツアーを提供し、見込み客に店舗やユニットのイメージを明確に伝えています。実際に訪問してもらうことは顧客獲得において高いハードルかもしれませんが、このステップに到達することができれば、あとはスムーズに進むでしょう。だからこそ、バーチャルツアーのような機能は、コンバージョン率を大幅に改善することができる素晴らしい方法なのです。さらに、作成したウェブサイトには人が訪問するようにマーケティングを行うべきです。検索エンジン最適化(SEO)、検索エンジンマーケティング(SEM)、ディスプレイ広告など、使えるツールはたくさんあります。チラシなどの印刷媒体や看板、テレビやラジオなど、従来のオフライン広告でデジタル広告の効果を補うこともできます。紹介や口コミも大切です。デジタルマーケティング、非デジタルマーケティング、有料、無料を問わず様々なマーケティングツールを組み合わせて使うことで、ウェブサイトへの訪問者数を増やし、そこからリードや顧客を獲得していきましょう。
契約期間とライフタイムバリュー
顧客がどのくらい既存顧客として継続しているかを把握することはビジネスにとって非常に重要なことです。新規顧客の獲得には、マーケティング費用や契約締結時の手数料などのコストがかかります。だからこそ、追加のマーケティング費用がほぼ掛からない既存顧客を維持し続けることはとても重要なことです。また、顧客のライフタイムバリュー(1人の顧客が支払う合計金額)の点においても、顧客の入れ替わりが早すぎるとライフタイムバリューが低くなってしまい、マーケティングコストを上回ることができません。例えば、新規顧客の獲得に3万円かかったとします。顧客が長期にわたってユニットを借り続けてくれれば、その分だけ収益が増えます。一時的な収益だけを考えたビジネスでは持続可能とは言えないため、既存顧客にも気を配り、定期的に連絡などの簡単な行動から、顧客との関係を大切にしていることが伝わるので、ぜひ実践してみてください。
モニタリングの頻度
次に考えるべきは、モニタリングやデータ分析とその頻度です。Unwired Logicでは、毎週または毎日実施することから始めることをお勧めしています。もし、みなさんが自社で様々なデータを管理し使用可能なのであれば、社内でレポートを手動で作成し分析を行うことができます。さらに、レポートツールなどを使用することで、簡単にデータを分かりやすく視覚化することも可能です。いずれにせよ、新店舗や施設拡張などによる事業拡大や、将来的な戦略に関する意思決定に大いに役立ち、更なる事業拡大へと導くためのツールとなるでしょう。
Unwired Logicでは、SNSでも多くの有益な情報を発信しています。お客様のビジネスにとって何が重要なのかを見極め、KPIをよりよく活用するためのKPI関連の投稿もシリーズでご紹介していきますので、ぜひフォローしてください。この20年間、様々な指標を探求してきたUnwired Logicが、セルフストレージのレポーティングの秘密を皆様にお伝えします。