Unwired Logic株式会社

第3回 在宅勤務でカスタマー・エクスペリエンス(CX)を実現する

日本におけるカスタマーエクスペリエンス(CX)、在宅勤務(WFH)、そしてコールセンターに関するレポートも今回で最後となります。第3回は、これっら3つを1つにまとめる方法についてお話します。

以前にもレポートしたように、コールセンターにおけるリモートエージェントの多いな懸念軸斧1つに顧客データの流出があります。コールセンターサービスを提供する企業は、顧客にそのサービスを提供するだけでなく、顧客データを保持する立場として顧客に信頼されなければなりません。顧客データが流出してしまう、なんてことが発生すると、企業と顧客の双方にとって不利益を被ることになります。 

たとえオフィスであっても、セキュリティ違反が起きないという保証はありません。問題は、リモートエージェントを許可するメリットが、リモートワークをできる限り安全に実施するためのコストを上回れるかどうかという点です。

他の業務システムと統合されたオムニチャネルのCXシステムは、顧客とのやり取りをスムーズにします。それが顧客満足度とブランドロイヤリティの向上につながります。また、ZendeskのCX Trends 2020の調査では、エージェントのチケット対応の効率化も報告されています。

一方、在宅勤務はエージェントの仕事に対する満足度を向上させ、その結果、離職率が下がり、同時に顧客満足度が向上する利点があります。自分の仕事に満足しているエージェントは、顧客により快適なカスタマーエクスペリエンスを提供できるからです。

在宅勤務を実施することで、エージェント1人あたりのオフィススペースを減らすことが可能になるのでコストを削減できます。また、社員分散によって災害時の対策にもなりま

す。そして、このコロナ禍では、社内感染の可能性を最小限に抑えることができます。

オムニチャネルによる在宅勤務にどんなメリットがあるのか、その一部をご紹介しましたが、では実際にオムニチャネルによる在宅勤務を取り入れるには何をすればいいのでしょうか。 

Zendeskのようなオムニチャネルサポートシステムの場合、エージェントにメリットがある社内ビジネスシステムを特定する必要があります。それによって、営業やサポート、その他顧客とやり取りするチームが緊密に連携してスムーズなカスタマーエクスペリエンスの実現に繋がります。経験豊富なITサービス会社と協力することで、特定プロセスや統合プランの立案などを支援してもらうことができます。

データ漏洩が大きな懸念事項である場合、これを実現するための最善策は、バーチャルデスクトップソリューションを活用することです。バーチャルデスクトップソリューションは、オフィス内の作業システムをITセキュリティシステムで保護することができます。平たく言えば、画面だけが会社のノートパソコンや個人のPCなどエージェントが使うコンピュータに送信されるのです。

多くの人気のあるバーチャルマシンでは、画面と物理的なシステム間の相互作用を許可しないオプションを有効にすることができます。そのため、バーチャルマシンからファイルをアップロードしたりダウンロードしたりするためにUSBポートを使用することはありません。ローカルプリンターで印刷したり画面をキャプチャすることもありません。

エージェントは、音声や動画も扱うことになるでしょうから、ITチームはエージェントのための「キット」を用意しておくことをお勧めします。例えば、カメラとヘッドセット付のノートパソコンなどです。バーチャルデスクトップに必要なものは非常に少ないので、安価なノートパソコンでも充分です。ITチームは、企業のセキュリティ要件に合わせてエージェントが使用するシステムが承認されるようにノートパソコンを設定することができます。バーチャルマシンの中には、バーチャルデスクトップへのアクセスを許可する前に、エージェントのシステムが特定の方法でパッチ設定されていることを必須とする者もあり、セキュリティをさらに強化することもできます。

唯一の問題は、社員の自宅の帯域幅だけでしょう。もし自宅の帯域幅が条件を満たしていない場合は、出社することを選択肢に入れれば良いだけです。

エージェントが自宅で仕事ができるようにして、オムニチャネルサポートシステムを統合すれば、ブランドロイヤリティと収益を様々な面から改善することができます。顧客と従業員の満足度を向上させられることは、双方にとってメリットがあるwin-winの案ではないでしょうか。
このレポートがお役に立てれば嬉しいです。CX、オムニチャネルサポートシステム、在宅勤務に関するお問い合わせ等ございましたら、お気軽にUnwired Logicまでどうぞ。どんなことでもお気軽にご相談ください。